胆石症とは、胆汁の貯蔵庫である胆嚢や、胆汁の通り道である胆管に結石ができる病気で、結石は胆汁中に含まれるコレステロールやビリルビンなどの成分が結晶化したり、細菌感染によりできるとされています。頻度が高いのはコレステロール系の結石で、コレステロール値の高い人、女性、40代以上、肥満の人などにできやすいことが知られています。胆石があっても無症状の人も多いものの、胆嚢頸部に陥頓したり、総胆管で胆汁の排泄鬱滞を生じると、食後に増悪傾向を示す上腹部痛や嘔気、背部痛などの症状をき起こします。鬱滞した胆汁に細菌感染をおこし胆嚢炎や胆管炎を併発すると、全身状態が悪化することもあります。胆石はエコーやCTなどの画像検査で存在診断が行われますが、病状判断には身体所見、血液検査での炎症や肝障害の程度や、全身状態などにより総合的に判断されます。治療としては、内服薬の効果は多くの場合に限定的で、胆嚢結石には外科的治療により胆嚢ごと胆石を摘出する胆嚢摘出術が多くの場合選択され、総胆管結石には内視鏡による結石の排出がしばしば行われます。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は「続きを読む」を押してください。)