トピックス

超音波検査(ヘルニア)
トピックス · 25日 4月 2024
ヘルニアとは、臓器が本来あるべき場所から体の結合の弱い組織の隙間などに入り込んで出てくる病態の総称です。腸管などの腹腔内臓器が腹腔外に出てくる外ヘルニアでは、人体の構造的に弱い部分である鼠経部のヘルニアが最も高頻度に起こります。鼠径部には腹腔内から下肢に向かう血管や神経などが束になって出てくる所があり、鼠経ヘルニアではその狭い隙間に腸管がはまり込み皮下に出てきます。鼠経ヘルニアでは腸管が鼠径部の皮下に脱出し、その腸管内に内容物が貯留している像がエコーで確認できることがあります。また、ヘルニアとして突出した腸管の中の内容物が腹腔内につながる小腸に移動する像や、ヘルニア内容の腸管の形が時間と共に変わる像が見られることもあります。腹部の筋肉と筋肉の間にある結合織である白線に穴があき、そこから腹腔内臓器が皮下に出てくる白線ヘルニアでも、白線部の断裂部から腹腔内臓器の一部がヘルニア内容物として皮下に脱出する像がエコーで確認できることがあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

レモンの収穫
トピックス · 07日 4月 2024
昨年末から今年にかけて比較的暖かい冬でしたが、たなべ内科クリニックのシンボルツリーのレモンの木にも、たくさんのレモンの実が実りました。暖かな春の日差しがさす4月になり、黄色になったレモンの実の収穫をしました。今年の春は今までの年に比べて、たくさんのレモンの実をつけてくれました。クリニックのスタッフと共ににレモンの実を収穫して、数えてみると全部で計32個の大小のレモンの実が取れました。たなべクリニックも開院して4年目になりますが、たくさんの実をつけてくれたレモンの木のように、今後も広の医療に少しでも貢献でき、実りのある地域医療を実現できるようにスタッフ一同努力していきたいと考えています。

膀胱炎
トピックス · 04日 4月 2024
膀胱炎とは膀胱内に細菌感染を起こすことで、排尿時痛や残尿感、頻尿などの自覚症状を認める病気です。原因菌は大腸菌を始めとした腸内細菌のことが多く、細菌が尿道から逆行性に膀胱に感染して起こるため、人体の構造的に肛門から尿道までの距離が短くまた尿道自体の長さも短い女性に圧倒的に多く発症します。膀胱炎の診断は、患者さんに症状や病状経過を聞くことで膀胱炎に典型的な症状が確認でき、検尿検査で尿潜血や尿中の白血球が検出さたり、慢性膀胱炎では亜硝酸塩が尿検査で検出されると膀胱炎と診断されます。一時的な細菌感染による急性膀胱炎であれば、しっかりと水分を摂取して十分な尿を排出することで膀胱内の細菌を洗い流すとともに、抗生物質を内服することで1週間前後で治ります。ただし、難治性の膀胱炎や頻繁に膀胱炎を繰り返す場合には、膀胱内結石や尿路の腫瘍性病変などが併存している事があり、それらの病気の有無などを調べるために専門の泌尿器科の病院を受診して、エコーなどの画像検査や膀胱鏡で直接膀胱内の観察を行う精密検査が必要になることもあります。(さらに詳し説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

超音波検査(小腸②)
トピックス · 24日 3月 2024
腸閉塞とは、何らかの原因で食物や消化液などが小腸内腔を通過できず、腸液の再吸収が阻害され鬱滞して小腸が拡張するため、腹部膨満や腹痛、嘔吐などの症状を起こす病気です。腸閉塞は、腫瘍性病変による閉塞、消化の悪い食物による閉塞、腸の捻転、腹腔内や臍や鼠径部など狭い部分に小腸がはまり込むヘルニアなどの種々の原因で起こるものの、最多の原因は腹部の手術後などに起こる癒着によるものです。腸閉塞では小腸は腸液を貯留し拡張するため、エコーでは黒く見える腸液を含んだ拡張した小腸が観察できます。白色粒状の内容物が拡張した小腸内を浮遊して行ったり来たりする像(to and fro)も見られ、これは腸閉塞の典型的エコー所見です。エコーで黒く見える腸液の中に、ケルクリングと呼ばれる小腸ヒダが白色線状に見えるキーボード・サインを認めることもあります。これは、黒色に見える腸液と白色の小腸ヒダがピアノの白黒の鍵盤の様に見えるためについた名前で、腸閉塞に特徴的なエコー像です。また、腸閉塞では時に腹腔内に腹水が確認されることもあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

尿管結石
トピックス · 13日 3月 2024
尿管結石は尿管に結石が詰まることにより、腹痛や背部痛などを起こす病気です。波がある痛みのことが多く、時に強烈な痛みを生じることもあります。結石はカルシウムやマグネシウム、尿酸などが結晶化したもので、その形成には食生活や年齢、体質、尿管の形状、気候など様々な要因が関与していると考えられています。症状やその発症様式などにより尿管結石と診断できることも多いものの、損傷を受けた尿管からの血液成分を尿検査で検出したり、詰まった結石の有無や、結石が詰まることにより生じる水腎症の有無をエコーやCTなどの画像検査でを調べることにより診断します。尿管結石は膀胱に落ちてしまえば症状は改善するため、痛みの症状に対して鎮痛剤を使用して症状を緩和し、結石が自然落下するのを待つ保存的治療が多くの場合選択されますが、結石が大きい時や、数週間待っても自然落下しない場合には、結石を体外から超音波で破砕したり、尿道から内視鏡を挿入してレーザーで砕く治療を専門の泌尿器科では行うこともあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

超音波検査(小腸①)
トピックス · 26日 2月 2024
エコーでは正常の小腸は芋虫状に見えますが、腸炎などにより小腸に炎症を起こすと小腸壁の肥厚や内腔拡大を認めます。感染性腸炎を起こす病原体としては、細菌やウイルスがあげられ、一般的には細菌性腸炎では血便などをきたし大腸粘膜障害を起こす大腸主体の腸炎を起こし、ウイルス性腸炎では嘔吐や水様性下痢などが主症状の小腸主体の腸炎を起こします。ウイルス性腸炎では、エコーで粒状の内容物が浮遊した腸液が充満し拡張した小腸像が見られ、時に炎症による小腸壁の肥厚のため小腸ヒダが腸液内に見えることもあります。黄色ブドウ球菌による腸炎は、菌が体に入る前に食物中で産生した毒素を経口摂取することにより起こる毒素型腸炎で、嘔吐や水様性下痢などの症状が主症状の小腸型の腸炎をおこします。エコーでは腸液にて拡張した小腸を認め、小腸壁や小腸ヒダの肥厚も認めます。キャンピロバクター腸炎は典型的には深部大腸の粘膜障害を主体とした大腸型の感染性腸炎をおこすものの、小腸粘膜の障害を引き起こすこともあり、エコーでは炎症により肥厚した小腸ヒダと腸管壁が確認できます。(詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)

肝機能障害
トピックス · 02日 2月 2024
肝臓は人体の中で右上腹部にある臓器で、生体の中で代謝と解毒の働きを担っている重要な臓器です。この肝臓が、種々の原因でダメージを受けている状態が肝機能障害で、定期的な採血や健診での血液検査などで肝臓にかかわる数値に異常があると肝機能障害と診断されます。高度の炎症のために肝障害が重篤になったり、持続的な肝障害により不可逆的な状態となる肝硬変まで進行すると、倦怠感や黄疸や腹水などの自覚症状が出ることもありますが、そこまで障害が高度ではない一般的な肝機能障害では自覚症状は認めないことがほとんどです。自覚症状が無くても、放置しておくと肝臓の障害が進み肝硬変に進行することもあるため、その原因の特定と治療や経過観察が必要になります。肝機能障害の原因は、アルコール性や肝炎ウイルス、薬剤、脂肪肝、胆石や肝腫瘍などの疾患と多岐にわたり、その原因により治療方法も異なるために、血液検査や画像検査など各種検査による原因精査と、種々に原因に応じた治療が必要になります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は「続きを読むを」押してください。)

1月のレモン
トピックス · 23日 1月 2024
昨年末から今年になってから、例年に比べると比較的暖かい日が続いていましたが、この冬最強の寒波がやって来ているとのことで、本日は少し雪も舞っていて寒い日となっています。たなべ内科クリニックのシンボルツリーに実っているレモンも、昨年の12月にはまだ緑色であったものが、寒さの中で黄色に変わってきています。冬になり、レモンの木についている葉の数も徐々に少なくなっている中で、黄色のレモンの実が豊かに育っています。たなべ内科クリニックのロゴマークの様な黄色の綺麗な実をつけており、もう少しで収穫の時期になるのではないかと思います。昨年は小さな実が1つだけしかならなかったのですが、今年はたくさんの黄色いレモンの実をつけており、豊作のようです。

超音波検査(膵臓②)
トピックス · 20日 1月 2024
膵臓には膵液の成分を貯留する嚢胞構造を伴った嚢胞性腫瘍ができることがあり、膵管内粘液産生腫瘍(IPMN)は比較的よく見られる嚢胞性腫瘍です。膵液を十二指腸に分泌する主膵管と分枝でつながっている分枝型のIPMNは、しばしば多房性のブドウの房のような形態をとります。分枝型のIPMNは多くは良性ですが、大きくなると内部に悪性の癌を含むことが稀にあり、定期的な経過観察が必要となります。膵臓癌は周囲との境界が比較的不明瞭な淡い黒色の腫瘤に見えることが多く、腫瘍内部には一部で濃い黒色に見える部分を含んだり、腫瘍内部の黒色の濃さは一部で不均一に見えることもしばしばあります。膵臓は膵液という消化酵素を生成しており、膵液は主膵管と言われる管を通って十二指腸に分泌されますが、膵臓癌が主膵管を閉塞すると膵液が鬱滞するために、腫瘍より膵尾部側で主膵管の拡張が見られることがあります。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)

胆石症
トピックス · 11日 1月 2024
胆石症とは、胆汁の貯蔵庫である胆嚢や、胆汁の通り道である胆管に結石ができる病気で、結石は胆汁中に含まれるコレステロールやビリルビンなどの成分が結晶化したり、細菌感染によりできるとされています。頻度が高いのはコレステロール系の結石で、コレステロール値の高い人、女性、40代以上、肥満の人などにできやすいことが知られています。胆石があっても無症状の人も多いものの、胆嚢頸部に陥頓したり、総胆管で胆汁の排泄鬱滞を生じると、食後に増悪傾向を示す上腹部痛や嘔気、背部痛などの症状をき起こします。鬱滞した胆汁に細菌感染をおこし胆嚢炎や胆管炎を併発すると、全身状態が悪化することもあります。胆石はエコーやCTなどの画像検査で存在診断が行われますが、病状判断には身体所見、血液検査での炎症や肝障害の程度や、全身状態などにより総合的に判断されます。治療としては、内服薬の効果は多くの場合に限定的で、胆嚢結石には外科的治療により胆嚢ごと胆石を摘出する胆嚢摘出術が多くの場合選択され、総胆管結石には内視鏡による結石の排出がしばしば行われます。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は「続きを読む」を押してください。)

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