超音波検査(ヘルニア)
トピックス · 25日 4月 2024
ヘルニアとは、臓器が本来あるべき場所から体の結合の弱い組織の隙間などに入り込んで出てくる病態の総称です。腸管などの腹腔内臓器が腹腔外に出てくる外ヘルニアでは、人体の構造的に弱い部分である鼠経部のヘルニアが最も高頻度に起こります。鼠径部には腹腔内から下肢に向かう血管や神経などが束になって出てくる所があり、鼠経ヘルニアではその狭い隙間に腸管がはまり込み皮下に出てきます。鼠経ヘルニアでは腸管が鼠径部の皮下に脱出し、その腸管内に内容物が貯留している像がエコーで確認できることがあります。また、ヘルニアとして突出した腸管の中の内容物が腹腔内につながる小腸に移動する像や、ヘルニア内容の腸管の形が時間と共に変わる像が見られることもあります。腹部の筋肉と筋肉の間にある結合織である白線に穴があき、そこから腹腔内臓器が皮下に出てくる白線ヘルニアでも、白線部の断裂部から腹腔内臓器の一部がヘルニア内容物として皮下に脱出する像がエコーで確認できることがあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

ゴールデンウィークの休診日
ゴールデンウィークの休診日についてお知らせします。たなべ内科クリニックの診療日は、日曜日・祝日は休診日になっており、月曜日から金曜日の平日は午前と午後、土曜日は午前のみの診察になっています。令和6年のゴールデンウィークの診察も、基本的に暦通りの診察になっています。4月29日の昭和の日と、5月3日の憲法記念日、5月4日のみどりの日は祝日のために休診となっています。5月5日のこどもの日は日曜日であるために5月5日も休診日となっており、また5月6日(月)はこどもの日の振り替え休日にて休診となります。それ以外の月曜日から金曜日は通常通り午前と午後の診療となりますので、よろしくお願いします。

レモンの収穫
トピックス · 07日 4月 2024
昨年末から今年にかけて比較的暖かい冬でしたが、たなべ内科クリニックのシンボルツリーのレモンの木にも、たくさんのレモンの実が実りました。暖かな春の日差しがさす4月になり、黄色になったレモンの実の収穫をしました。今年の春は今までの年に比べて、たくさんのレモンの実をつけてくれました。クリニックのスタッフと共ににレモンの実を収穫して、数えてみると全部で計32個の大小のレモンの実が取れました。たなべクリニックも開院して4年目になりますが、たくさんの実をつけてくれたレモンの木のように、今後も広の医療に少しでも貢献でき、実りのある地域医療を実現できるようにスタッフ一同努力していきたいと考えています。

膀胱炎
トピックス · 04日 4月 2024
膀胱炎とは膀胱内に細菌感染を起こすことで、排尿時痛や残尿感、頻尿などの自覚症状を認める病気です。原因菌は大腸菌を始めとした腸内細菌のことが多く、細菌が尿道から逆行性に膀胱に感染して起こるため、人体の構造的に肛門から尿道までの距離が短くまた尿道自体の長さも短い女性に圧倒的に多く発症します。膀胱炎の診断は、患者さんに症状や病状経過を聞くことで膀胱炎に典型的な症状が確認でき、検尿検査で尿潜血や尿中の白血球が検出さたり、慢性膀胱炎では亜硝酸塩が尿検査で検出されると膀胱炎と診断されます。一時的な細菌感染による急性膀胱炎であれば、しっかりと水分を摂取して十分な尿を排出することで膀胱内の細菌を洗い流すとともに、抗生物質を内服することで1週間前後で治ります。ただし、難治性の膀胱炎や頻繁に膀胱炎を繰り返す場合には、膀胱内結石や尿路の腫瘍性病変などが併存している事があり、それらの病気の有無などを調べるために専門の泌尿器科の病院を受診して、エコーなどの画像検査や膀胱鏡で直接膀胱内の観察を行う精密検査が必要になることもあります。(さらに詳し説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

超音波検査(小腸②)
トピックス · 24日 3月 2024
腸閉塞とは、何らかの原因で食物や消化液などが小腸内腔を通過できず、腸液の再吸収が阻害され鬱滞して小腸が拡張するため、腹部膨満や腹痛、嘔吐などの症状を起こす病気です。腸閉塞は、腫瘍性病変による閉塞、消化の悪い食物による閉塞、腸の捻転、腹腔内や臍や鼠径部など狭い部分に小腸がはまり込むヘルニアなどの種々の原因で起こるものの、最多の原因は腹部の手術後などに起こる癒着によるものです。腸閉塞では小腸は腸液を貯留し拡張するため、エコーでは黒く見える腸液を含んだ拡張した小腸が観察できます。白色粒状の内容物が拡張した小腸内を浮遊して行ったり来たりする像(to and fro)も見られ、これは腸閉塞の典型的エコー所見です。エコーで黒く見える腸液の中に、ケルクリングと呼ばれる小腸ヒダが白色線状に見えるキーボード・サインを認めることもあります。これは、黒色に見える腸液と白色の小腸ヒダがピアノの白黒の鍵盤の様に見えるためについた名前で、腸閉塞に特徴的なエコー像です。また、腸閉塞では時に腹腔内に腹水が確認されることもあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

コロナワクチン接種終了のお知らせ
令和5年の春にコロナウイルス感染症も5類感染症となり、公費によるコロナワクチンの接種も令和6年3月末にて終了の予定となっています。また、3月にはいってからコロナワクチン接種を希望される方からの問い合わせもほとんどない状態となっています。3月末での公費による接種が終了するにあたり、ワクチン接種の希望される方はほぼ接種ずみのようですので、たなべ内科クリニックではコロナワクチン接種の予約受け付けを終了させていただきます。なお令和6年4月以降は、コロンワクチン接種の希望者へのワクチン接種は、自費でのコロナワクチン接種となる予定です。高齢者などの一部の方には一定額の公費から補助が出る可能性はありますが、高齢者や基礎疾患がある方でも今までのような全額無料ではなくなる予定です。現時点では4月以降の自費でのコロナワクチン接種に関してはまだ正式に決定していません。詳細が決まれば通達させていただく予定です。また、令和6年3月末をもって、コロナウイルス感染症の治療薬などに関して公費による補助も終了になり、4月からは他の疾患と同様の保険診療となる予定です。ご理解のほどよろしくお願いします。

尿管結石
トピックス · 13日 3月 2024
尿管結石は尿管に結石が詰まることにより、腹痛や背部痛などを起こす病気です。波がある痛みのことが多く、時に強烈な痛みを生じることもあります。結石はカルシウムやマグネシウム、尿酸などが結晶化したもので、その形成には食生活や年齢、体質、尿管の形状、気候など様々な要因が関与していると考えられています。症状やその発症様式などにより尿管結石と診断できることも多いものの、損傷を受けた尿管からの血液成分を尿検査で検出したり、詰まった結石の有無や、結石が詰まることにより生じる水腎症の有無をエコーやCTなどの画像検査でを調べることにより診断します。尿管結石は膀胱に落ちてしまえば症状は改善するため、痛みの症状に対して鎮痛剤を使用して症状を緩和し、結石が自然落下するのを待つ保存的治療が多くの場合選択されますが、結石が大きい時や、数週間待っても自然落下しない場合には、結石を体外から超音波で破砕したり、尿道から内視鏡を挿入してレーザーで砕く治療を専門の泌尿器科では行うこともあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

開院3周年のご挨拶
本日令和6年3月3日で、たなべ内科クリニックが開院してちょうど3年が経過しました。令和3年3月3日の開院時には、コロナウイルス感染症が猛威を振るっており、コロナに対するワクチンや治療薬も開発されていまんせんでしたが、この3年間でワクチンや治療薬も開発され、昨年の5月にはコロナウイルス感染症も5類感染症に引き下げとなっています。たなべ内科クリニックではコロナウイルス感染症に対する予防接種や診療を行うとともに、本来は消化器内科を専門としており、各種検査により消化器疾患を中心とした種々の疾患や悪性腫瘍の早期発見・早期治療も目指して診療を行なってきました。本日、無事に3周年を迎えることができて大変うれしく思うとともに、クリニックに力を貸していただいた皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。クリニックの正面に植えているシンボル・ツリーのレモンの木もこの3年間で少しずつ大きくなり、今年は多くのレモンの実をつけています。地域の皆さんの健康維持に少しでもお役に立ちたいという開院当初の思いは今も変わらず、「実りのある地域医療」を実現できるよう今後もスタッフ一同努力してまいりますので、よろしくお願いします。

超音波検査(小腸①)
トピックス · 26日 2月 2024
エコーでは正常の小腸は芋虫状に見えますが、腸炎などにより小腸に炎症を起こすと小腸壁の肥厚や内腔拡大を認めます。感染性腸炎を起こす病原体としては、細菌やウイルスがあげられ、一般的には細菌性腸炎では血便などをきたし大腸粘膜障害を起こす大腸主体の腸炎を起こし、ウイルス性腸炎では嘔吐や水様性下痢などが主症状の小腸主体の腸炎を起こします。ウイルス性腸炎では、エコーで粒状の内容物が浮遊した腸液が充満し拡張した小腸像が見られ、時に炎症による小腸壁の肥厚のため小腸ヒダが腸液内に見えることもあります。黄色ブドウ球菌による腸炎は、菌が体に入る前に食物中で産生した毒素を経口摂取することにより起こる毒素型腸炎で、嘔吐や水様性下痢などの症状が主症状の小腸型の腸炎をおこします。エコーでは腸液にて拡張した小腸を認め、小腸壁や小腸ヒダの肥厚も認めます。キャンピロバクター腸炎は典型的には深部大腸の粘膜障害を主体とした大腸型の感染性腸炎をおこすものの、小腸粘膜の障害を引き起こすこともあり、エコーでは炎症により肥厚した小腸ヒダと腸管壁が確認できます。(詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)

悪性腫瘍の発見・治療について
たなべ内科クリニックは、内科・消化器内科を専門とするクリニックで、各種検査によりいろいろな疾患の診断を行っています。その中でも特に悪性腫瘍に関しては、早期発見・早期治療が重要です。たなべ内科クリニックでは、令和5年の1年間で、食道癌2例、胃癌2例、十二指腸癌1例、膵臓癌1例、転移性肝腫瘍1例、大腸癌9例、卵巣癌1例、前立腺癌1例、悪性リンパ腫1例の計19例の悪性腫瘍を各種検査により診断しました。その中で大腸癌は、早期癌が5例で進行癌が4例でした。胃癌や大腸癌は、たとえ癌でも転移の可能性が無く病変が浅い層にとどまっている早期癌であれば、その形態などにもよりますが、内視鏡切除での完治が可能です。内視鏡治療が困難な一部の早期癌や進行癌でも、癌が全身に広がる前に治療を行うことができれば、外科的治療や各種治療を併用した集学的治療で完治が望まれます。そして、悪性腫瘍の治療では早期発見・早期治療が非常に重要であり、皆さんに定期的な検査をお勧めするとともに、今後も精度の高い検査で地域の皆さんの健康維持に貢献したいと考えています。(詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

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