胃腸の疾患について、トピックスのブログコーナーで説明しています。
胃癌は、現在でも日本人のがん死亡の主要な原因の一つで、胃壁の最も内側の粘膜層から発生する悪性腫瘍です。癌が進行してリンパ管や血管に侵入すると、リンパ液や血液の流れに乗り、肝臓を始め周囲の臓器に転移します。また、特殊なタイプのスキルス胃癌は、胃の粘膜下を這うように進展し、粘膜表面に癌細胞が表れにくく、早期の発見が難しいことがあります。胃癌の原因には、ピロリ菌感染や塩分摂取の多い食事などがあげられ、日本人では昔は胃癌の発生率が高かったものの、近年はピロリ菌の除菌や、胃癌に対する各種治療の進歩のため、胃癌による死亡率は以前より低下しています。癌の治療は早期発見・早期治療が重要で、リンパ節転移の可能性がない早期胃癌の一部のものは、内視鏡治療で完治が見込まれるものもあります。内視鏡治療が困難な胃癌でも、癌が広範に広がる前に治療を開始すれば、各種治療により完治が可能です。早期の胃癌は自覚症状がないことも多く、定期的な検査による早期発見・早期治療が重要です。(疾患の詳しい説明や内視鏡画像を見たい方は、「続きを読む」を押してください。)