帯状疱疹
トピックス · 19日 9月 2024
帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスにより痛みを伴う発赤調の皮疹や水泡を認める病気です。水痘(みずぼうそう)になった後に体内の神経に潜んでいたウイルスが、加齢や病気などにより免疫力が低下すると、再活性化し痛みを伴う皮疹を生じます。帯状疱疹は加齢に伴い発症率が上昇し、50歳以上の人で増加し、80歳までに3人に一人が発症すると言われています。痛みを伴う皮疹を認めると、典型的な症例では比較的診断は容易ですが、初期には皮疹が見られず痛みの症状しかないこともあり、診断に苦慮することもあります。さらに顔面や頭部に発症した帯状疱疹では、視力障害や聴力障害、めまいや顔面神経麻痺などの症状を示すことがあるため注意が必要です。また、皮疹が改善した後にも、強い痛みや感覚障害が継続することがあり、この帯状疱疹後の神経痛は高齢者になるほどリスクが上がります。帯状疱疹の治療は抗ウイルス薬による治療や、痛みに対しては鎮痛薬の内服治療が行われ、50歳以上の人では予防接種が、帯状疱疹の発症や発症後の神経痛のリスク軽減に有効です。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)

超音波検査(十二指腸)
トピックス · 09日 9月 2024
十二指腸は胃と小腸の間にある腸管で、膵臓の膵頭部周囲を回るように位置し、正常の十二指腸は胃に隣接する壁の薄い腸管としてエコーで見えます。十二指腸は壁が薄く胃から入ってすぐの十二指腸球部は腸管ガスが溜まりやすいため、エコーで観察しにくいことも多いものの、十二指腸に炎症が起こると壁肥厚した十二指腸壁がエコーで見えることもあります。アニサキスはサバやイカなどの海産物につく線状の寄生虫で、アニサキスが寄生する海産物を生食しアニサキスが胃壁に食いつくとアニサキスに対するアレルギー反応により胃は肥厚し腹痛を生じ、アレルギー反応が高度になると十二指腸の壁肥厚も認めます。また、胃から分泌された胃酸により十二指腸に粘膜損傷を起こすことで十二指腸潰瘍は発生し、十二指腸潰瘍はほとんどの場合に胃に隣接している十二指腸球部に、特に十二指腸球部前壁に好発します。胃潰瘍と同様に潰瘍自体は基本的にエコーでは描出は困難ですが、肥厚した十二指腸壁と潰瘍内に貯留した腸管ガスを描出することで、エコーでも十二指腸潰瘍の発生を推測できることがあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

黒色便(便が黒い)
トピックス · 28日 8月 2024
黒色便とは真っ黒の色の便で、少し濃い褐色というような濃い色の便というよりはアスファルトの様に真っ黒な便で、海苔の佃煮や墨の様に真っ黒な便を指します。このような便が出た時には消化管出血の可能性があり注意が必要です。血液には鉄分が多く含まれており、胃や十二指腸などの上部消化管から出血すると、出血した血液の鉄成分が胃酸により酸化され黒色になります。一方で、肛門に近い大腸からの出血では赤~暗赤色の便が出ます。胃や十二指腸は血流が豊富な臓器で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などによる出血では大量出血となることもあります。吐血として血を吐く症状がでると緊急事態であることは誰でも気づくものの、血液が小腸側に流れ黒色便になると大量出血をしていても気がつかずに、知らぬ間に貧血が進行して時にショック状態になることもあります。一般的に大腸からの出血に比べて胃や十二指腸からの出血は重篤なことがあり、黒色便が出た時は医療機関への早急な受診が必要で、その原因を調べるための内視鏡検査や、場合によっては内視鏡による止血治療が必要になることもあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

8月のレモンの木
トピックス · 18日 8月 2024
8月になり、お盆が過ぎても非常に暑い日が続いています。たなべ内科クリニックのシンボルツリーのレモンの木も、夏の強い日差しの中で、たくさんの葉を付けています。たなべ内科クリニックのレモンの木は、地中海が原産地のビアフランカという種類のレモンの木で、冬に暖かく夏に乾燥している地域が栽培に適していると言われています。日本では、比較的温暖な地域である瀬戸内の地域が栽培に適しているとのことであり、たなべ内科クリニックのレモンの木も、この8月の暑い日差しの中で葉をつけて、すくすくと成長しています。

腎盂腎炎
トピックス · 08日 8月 2024
腎盂腎炎とは、腎臓と尿管をつなぐ接続部位である腎盂に細菌感染をおこす病気です。腎臓で作られた尿は腎臓内の腎盂に集められ、腎臓と膀胱をつなぐ尿管という管を通って下腹部の膀胱に移動し、その後体外に排出されます。体外から侵入した細菌が尿の流れの向きに逆らって逆行性に腎盂まで侵入することで腎盂腎炎は起こります。腎盂腎炎を発症すると、高熱や背部痛を認め、時に嘔気や嘔吐などの消化器症状を認めることもあります。また炎症が高度になり細菌感染が広がると、血管内を流れる血液に細菌が侵入することで敗血症という状態となり、血圧低下や臓器障害など全身状態の悪化をきたすこともあります。腎盂腎炎の診断は、背部痛を伴う高熱を認め、検尿で尿路への細菌感染の有無や血液検査で炎症反応の上昇などを確認することで診断されます。腎盂腎炎は抗生剤を一定期間投与することで多くの場合改善しますが、尿管結石や尿路の腫瘍性病変などの併存により尿の排出障害を伴う場合には、専門の泌尿器科でステントの挿入などを行い閉塞を解除するドレナージ治療が必要となることもあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

8月の休診日について
たなべ内科クリニックの令和6年8月の休診日についてお知らせをさせていただきます。8月10日(土)は通常の土曜日と同様、午前中のみの診察時間(9時~12時30分)となっています。8月11日(日)は山の日の祝日で、8月12日(火)は振替休日になっています。そのため、たなべ内科クリニックでも11日と12日は休診させていただきます。 8月13日(水)、8月14日(木)、8月15日(金)の3日間は、お盆休みとさせていただき、休診日となりますので、8月11日から15日までは休診とさせていただきます。8月16日(金)からは通常の午前・午後の診察とさせていただきます。 ご迷惑をおかけしますが、ご理解の程よろしくお願いします。

吐血(血を吐いた)
トピックス · 27日 7月 2024
吐血とは食べ物の通過する消化管からの出血で、その原因としては重篤な疾患によることもあるため注意が必要です。吐いた食べ物の中にごく少量の血液が混入している程度の軽度出血であれば緊急性がそこまで高くないことも多いものの、食物残渣が少量で吐いたもののほとんどが血液成分でコップ一杯以上の量の血液を吐くような吐血の場合には、緊急性のある出血のことも多く早急な受診が必要です。胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血では胃酸に血液がさらされるため暗赤色から褐色のことが多いものの、大量出血では真っ赤な新鮮血のこともあります。肝硬変の患者さんでは、胃・食道静脈瘤の破裂により、大量の新鮮血の吐血を認めることもあります。また、胃と食道の境界部に裂創ができて吐血するマロリーワイズ症候群と言われる疾患では、何度か嘔吐した後に吐物の中に血液が混じってくるという病状経過が特徴的です。吐血を認めた時には、血液検査で貧血の程度を見ることでその重症度を推測するとともに、原因精査のためにしばしば内視鏡検査が行われ、内視鏡での止血術が必要になることもあります。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

広土曜夏祭り2024
トピックス · 21日 7月 2024
呉市の広で毎年ある夏のイベント、広土曜夏祭りが7月20日(土)に広商店街でありました。コロナ感染症が流行した2020年と2021年は開催が見送られましたが、2022年より再び開催されるようになっており、普段は行きかう人もまばらなのんびりした広商店街にもたくさんの人があふれ、大変盛り上がっていました。広土曜夏祭りは、昔は広の土曜夜市と呼ばれていた広商店街で行われる夏のお祭りで、今回で50回目の開催ということです。今年の広土曜夏祭りでは、たなべ内科クリニックの駐車場に特設のメインステージがおかれ、7月20日には呉出身の歌手であるMaicaさんが司会進行をされて、ステージではダンスやバレエなどの踊りが披露されました。また蒲刈島出身の歌手の谷龍介さんの歌唱にも多くの人が集まっていました。今年の広土曜夏祭りは7月20日(土)と7月27日(土)に2日の開催となっており、来週の27日(土)にも、たなべ内科クリニックの駐車場に特設のメインステージが設置され、呉出身のアーチストでダンサーでもあるKiichiさんの司会でダンスやバンドの演奏などが行われる予定です。(詳しくは「続きを読む」を押して下さい)

超音波検査(胃③)
トピックス · 14日 7月 2024
胃潰瘍は胃内に分泌された胃酸により、胃粘膜の一部が損傷を受けて欠損した状態です。胃の壁肥厚自体はある程度エコーで評価可能ですが、胃潰瘍自体はエコーでは描出できないことも多く、胃潰瘍の診断は基本的には内視鏡検査で行います。しかし深掘れの潰瘍では、潰瘍底に貯留した潰瘍内ガスが厚く肥厚した胃壁内に白く見えることで、エコーでも胃潰瘍の存在が予想できることもあります。胃潰瘍を発症すると、その炎症が周囲に波及することにより、胃は全体的に壁肥厚を認めますが、胃潰瘍近くの炎症が高度な胃壁では一部層構造が判別しにくくなります。深掘れ潰瘍では層構造が判別困難になり黒く肥厚した胃壁内に、胃内ガス層とは段差のある潰瘍内ガスが白く見える像としてエコーで描出されることがあります。胃潰瘍で胃壁に穴が開き穿孔すると、胃液や胃内ガスが胃から腹腔内に漏れ出して腹膜炎をおこします。胃穿孔時には胃内ガスが腹腔内に流出することで腹腔内ガスを生じることがあり、腹腔内ガスを検出する能力はCT検査が最も優れていますが、時としてエコーでも描出できることもあります。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

内視鏡検査の予約について
たなべ内科クリニックでの内視鏡検査についてお知らせします。たなべ内科クリニックでは、胃内視鏡は月曜日から土曜日、大腸内視鏡は月曜日から金曜日に行っています。基本的に、胃内視鏡も大腸内視鏡も予約制で、胃内視鏡は空腹時に検査を行うことなどから、朝8時30分にクリニックに来院していただき、午前の早い時間に検査を行っています。大腸内視鏡は、検査前に前処置薬の水薬を検査当日の午前中に2~3時間かけて飲んでいただき、大腸内の便をキレイに排便していただいた後の午後に行っています。胃内視鏡に関しては電話で予約を取っていただき、当日の朝に食事を取らず来院していただき検査を行えますので、ご希望の方は電話で検査予約をお取りください。大腸内視鏡に関しては、電話で検査日を仮予約を取ることはできますが、検査前日に内服していただく下剤をお渡ししたり、検査前の説明が必要なことから、検査の数日前までに一度受診していただく必要があります。仮予約はできますので、検査希望の方はまずは電話でのお問い合わせ(0823-71-1001)をしてください。(検査予約に関して詳しく知りたい方は、「続きを読む」を押してください。)

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