潰瘍性大腸炎とは、肛門近くの直腸から口側の大腸にかけて連続して炎症を起こし大腸粘膜にびらんや潰瘍を生じる病気で、下痢などの排便障害や腹痛、血便、粘液便などを生じます。特定疾患の難病に指定されており、その粘膜障害の発症要因には人体の免疫機能が関与しています。潰瘍性大腸炎はその粘膜障害の範囲により、直腸のみに病気が限局している直腸型、直腸からS状結腸や下行結腸,左側横行結腸に限局する左半結腸型、全大腸に病変を認める全大腸型に分けられます。潰瘍性大腸炎の大腸をエコーで観察すると、内視鏡にて塑像な粘膜面が観察される部位に、直腸から連続性の壁肥厚を示します。炎症の程度が軽度から中等度である場合には、層構造が比較的保たれた連続性の壁肥厚像がエコーで確認できます。潰瘍性大腸炎による炎症が高度になると、本来なら白く見える第3層の粘膜下層の判別が困難になり、粘膜層・粘膜下層・筋層が一体となった黒色の層構造判別不能の壁肥厚を示します。また、潰瘍性大腸炎により形成された深掘れ潰瘍が、肥厚した大腸壁内にエコーでも見えることもあります。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)